KIMIKO SUZUKI 鈴木仁子さん インタビュー 1/2

凛とした佇まいのブローチ、ピアス、ネックレス…
白磁作品をつくり続けている作家・鈴木仁子さん。

キナルLABOで仁子さんの作品の取扱いがはじまってから約2年…
どんなきっかけで
この繊細で美しい白磁ジュエリーをつくることになったのか…
作品ができるまでの背景、仁子さんご本人はどんな方なんだろう?と
とても興味深く
いつかお会いする機会があったら…と思っていました。

今年3月9日(水)~25日(金)キナルLABOにて
KIMIKO SUZUKI ー白磁の装身具ー 展示販売会を行いました。
そして、仁子さんご本人が来店されることに!
念願叶って、この会期中にキナルオーナーの岩佐がインタビューをさせていただきました。
今回から二週に渡ってお送りいたします。
どうぞご覧ください*

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左から、鈴木仁子さん、キナルオーナー岩佐。

─ 白磁の装身具のはじまり ─ 私が表現したいことはコレだ!と思った。

岩佐
まずはじめに、仁子さんが現在の白磁ジュエリーを作るようになった
きっかけを教えていただけますか?

鈴木仁子さん(以下、仁子さん)
元々大学で焼き物をやっていて、
在学中は今のようなジュエリーではなく
インスタレーションとか空間を魅せる
パーツの一部として焼き物を作っていて。
卒業するにあたって、その当時はそれが仕事になるわけでは
なかったので大学を卒業してからはアルバイトの延長みたいな
感じで、仕事は別の事をしていたんですよ。

岩佐
その仕事というのは陶芸とは全く違うお仕事です?

仁子さん
全く別で、繊維の品質技術を調べる会社で繊維製品を
解体して調べたりとか、レースの生地もそうですし、
繊維に触れていることも面白かったんです。
そこで働きながら、仕事が終わったら窯のある
シェアアトリエに行って作るとか。
きっぱり焼き物が出来ない環境では無くて、
細々とでも関われるようにしていたんですよね。

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岩佐
それは、発表の場を何か目標を定めて作っているって
いうことでなく、焼き物(白磁)に触れていたかったって
みたいなことなんでしょうか。

仁子さん
そうなんです、その期間はそういう感じでしたね。
それも長くやっていると何だかわからなくなってきたので、
ある日仕事をすっぱりやめてしまったんです!

岩佐
えっ、それが転機ってことですか!(驚)
その面白かった仕事を辞めるきっかけは何かありました?

仁子さん
仕事は仕事で楽しかったし、同じ会社で7年、
お給料も安定してもらえるし、
何も別に不自由はないんだけれども
せっかく美大にも行かせてもらったし、
40代50代になって(人生を)振り返ったときに
何も残っていないんじゃないかって思っちゃったんですよ…

岩佐
そうか…
それって、7年間続けていた中でもおぼろげに
その気持ちを持っていたって感じ?

仁子さん
はい…
仕事で織り生地の縦糸と横糸をほぐしていく作業があって、
手で縦糸と横糸の横糸を抜いていくと…
縦糸をつないでいるのが最後2本の横糸で、
それを抜いてしまうと縦糸がパラパラパラっと抜けて…
それを見たときに、
あ、なんか私が表現したいことってコレだ!って思ったんですよね。

岩佐
その瞬間って憶えてます?

仁子さん
憶えていますね。
スパイラルのSICF(*1)のコンペがあって、
それはコンセプトがガチっとはまったので、
出そう!と思って、一枚の布の儚さというか…
最後の最後の糸を引き抜くまでの緊張感がある。
繋がっている状態を保つという事が美しいんじゃないか?
保っている事が幸せなんじゃないか?って。
*1:スパイラルは、ギャラリーと多目的ホール、レストラン・バー
生活雑貨ショップ等で構成された東京青山の複合施設。
SICFは、アート、デザイン、映像など様々なジャンルの
若手クリエーターを紹介するアートフェスティバルです。

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─ 繊維から白磁での表現へ ─ 一緒にしたらどうなるんだろう?

岩佐
その時には白磁での表現ではなかったんですよね。

仁子さん
糸をほぐしただけの(作品)ですね。
それでスパイラルのSIGFで審査員賞をもらって。

岩佐
わぁー!それは嬉しいですね。
その受賞されたのと退社のタイミングは
ちょうど同じくらいですか?

仁子さん
受賞よりも後ですね、勤めている間に作品を出していました。
その翌年に発表したときはインスタレーションで
白磁(焼き物)を使って、今のブローチの原型みたいな
感じのものをぶら下げて吊るしてあるような…
それで、それを見た方が、ブローチにできないの?とか、
こういうのでピアスがあったら欲しい!という方がいて…

岩佐
へぇ、そうなんですね。

仁子さん
でも、強度がない状態なので無理なんです…ていう話をしていて、
その後も身に付けたいっていう声が増えてきたんですけど。
ただ、お金をいただくってなると、ある程度の強度も必要だし
コンセプトはコンセプトでそういうのを
インスタレーションで表現してもいいと思うんだけど、
素材提言はちゃんと覚悟してやらないといけないなぁと。
だからまずはロゴを作って、ブランドとして
ジュエリーをちゃんと集中してやろうと思って始めました。

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岩佐
うんうん…その展示を何回か続けてから、
スパイラルでの販売(小売)が始まっていったんですよね?

仁子さん
そうですね、展示は結構近い期間で春にやって秋口にやって、
お店での販売もたくさんのお客様に見てもらえるので
すごくラッキーでした。
やっぱり、人って初めてのものって買いづらいし、
二回目に見ると記憶があるので、前に見たけど
割れ物だし…と思った人とか、前は迷ったけれど今回買います!とか。
タイミングがほんとに良かったんで
あとは、周りに恵まれてトントントンと。
そして、印象づいて心にちょっととめてくれる人が増えて。

岩佐
やっぱりそれは、作品に力があったからじゃないかって、私思います。
よっぽど印象に残らないと、ね。
学生の時の期間と会社にお勤めの期間と
その色々と考えている期間とが全部なんか一個も無駄じゃなくって。

仁子さん
今思えばそうですね。
うん、その会社にいることでヒントを得ているし、
繊維に触れるのでこれと焼き物を一緒にしたら
どうなるんだろう?って。

岩佐
いろんなことが繋がっていく感じが面白いですね。
仁子さんが丁寧に考えながら
一歩一歩進んでゆく過程が、伺っていて心地よいです。

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キナルLABOでの展示販売会の様子

つづく…
次回は、制作時の裏話や仁子さんの今後についてお伺いします*
どうぞお楽しみに!

カワシマ

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鈴木 仁子(すずき きみこ)

1980 東京生まれ
2004 多摩美術大学美術学部工芸学科陶プログラム卒業。
繊維製品品質技術検査機関勤務を経て、
2011年より白磁の装身具を発表。

●キナルオンラインショップ KIMIKO SUZUKI 作品一覧ページ

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【 お知らせ 】

6月7日(火)~7月8日(金)
点と線模様製作所 ten to sen
岡理恵子さんデザインのアイテムを展示販売いたします*

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キナルLABO   028-612-5618
定休日:土・日
営業時間:13時-18時

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