スタジオMの展示会へ行ってきました（その2）～自社展示会編～

前回、直営店へ伺った様子をお伝えしました（前回のブログはこちら）。
今回は、スタジオMが今年で30周年を迎えられた中
どんな想いがこめられ、どのように出来ていくのか
器の魅力を伝えたいという気持ちがたっぷり詰まった展示会になっていましたので、早速レポートしていきます！

1階の広いショールームには仕切りがされており、コーナーごとの器にまつわるお話を伺いました。

素材について

最初に案内いただいたのは、土のコーナー。
自然界の土に人の手がかけられ、器に適した状態になったものを「胎土」というそう。
胎土が8種類並べられており、それぞれどのような食器が出来るのかが分かりやすく展示されており、白だけでも全く異なった風合いでした。
約150程の窯元があり、それぞれで採れる土や製法が違うので、いろいろな表情の器を取り扱えられるのがスタジオMならでは。
確かに、土感のあるものからカラフルなものまで幅広く取り揃えているところが、スタジオMの魅力の1つです！

特性について
器には、荒土・鉄粉・御本手・貫入・釉ダレ・かいらぎ等、色々な特性がありますが、その説明とクイズが出されていました。

例えば、『Q1.この中で、荒土でないものはどれ？』
さて、どれでしょう…

これは私たちもすぐに分かりました！
正解は一番右の商品。表面はザラっとしていますが、荒土のようなゴツゴツ感がないですね。

その他には難問もあり、何となく理解していたつもりでしたが、意外と間違ってしまったものもありました…。
特性については、とても興味深い内容でしたので、改めて特集でお届け出来ればと思います！

製造工程
実際の窯元さんが器を作る工程の動画も見させていただきました。
製法は「たたら成形」「動力成形」「圧力成形」「鋳込み成形」などの種類があり、こちらの製法は日本の独自の技術なんだそうです。
例えば、当店でも人気商品の“ブロウシリーズ”は「動力成形」で作られています。

「動力成形」とは、写真のような石膏で作った型に土を入れ、コテを回転させながら押し付けて形にしていく製法です。

ブロウはご夫婦で作られており、ご主人が本体を作り、マグの表面はあえてスジが出来るように削っていき、奥様が取手を1つ1つ手作業で付けていました。
また、縁が焼けているように見えますが、実は青い釉薬をかけているのがポイントだそうです。
ほぼ手作業で作られており、機械での大量生産ではないことに驚き感動しました！！

デザイン

スタジオMではデザイナーさんが3名いらっしゃり、それぞれデザインしたものを形にしていくそうです。
その形にはデザイナーさんそれぞれのこだわりが詰まっていて
デッサンを元にサンプルを依頼し、何度も何度も試行錯誤し、形になっていくのだそう。
当店でもお取り扱いのある“ガティプレート“などは約30年前から販売されている商品で
そのデザイナーさんは現役で活躍されていると伺いました。素敵です！！